北海道北後志圏の地域医療に従事・貢献する北海道社会事業協会 余市病院
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褥瘡は、一般的には床ずれと呼ばれるものです。 長い間寝たきりの人や車いす座位の時間が長い人の場合、骨と床や車いすの座面との間に筋肉や皮下組織が挟まれた結果血流障害を生じ、潰瘍となったものを褥瘡(じょくそう)といいます。
少し前まで褥瘡には、天気の良い日に創の部分をお日様にあてて乾燥させたりするなどの、現在とは正反対の治療が行われていました。現在褥瘡の治療は驚異的に進歩し、外用剤の選択のみだけでなく、マットレスや栄養状態が褥瘡発生や治癒の結果を左右するということが広く一般的な常識となってきました。学会でも、栄養,除圧,スキンケア,外用剤,特殊治療などいろいろな情報交換がなされています。また、褥瘡は予防が可能な疾患である事も明らかとなり、当院でも予防から治療までを通して他職種で連携を取って介入しています。
褥瘡発生を少しでも減らすために、褥瘡のある患者様に、発症より適切な褥瘡ケア・治療を提供し早期治癒を目指すため、他職種が専門性を用いて褥瘡ケアに取り組みます。また、退院後も継続したケアが提供されるように取り組みます。
褥瘡のある患者様の回診を構成メンバーで行っています。褥瘡処置・ポジショニング・栄養状態等をそれぞれの職種が専門性を活かし検討しています。
個々の症例に対して栄養管理を適切に実施するために、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、事務などが、それぞれの専門的な知識、技術を活かしながら職種の壁を越えて行うチーム医療です。対象は栄養管理を必要とする全ての患者さんです。
毎週、NST介入の患者さんについて、ミーティングと回診が行われます。主に下記内容について検討されます。